-------------------------------------------------------------------- Microsoft Windows 95 README:MS-DOS CONFIG.SYS のコマンド 1995 年 11 月 -------------------------------------------------------------------- (c) Copyright Microsoft Corporation, 1995 このファイルでは、Microsoft Windows 95 のマニュアルやオンライン ヘルプに記 述されていない追加情報や最新情報について説明しています。 このファイルの読み方 -------------------- メモ帳を使って画面でこのファイルを読むときは、メモ帳のウィンドウを最大化す ると読みやすくなります。 このファイルを印刷するには、メモ帳またはほかのワード プロセッサでファイル を開き、[ファイル] メニューの [印刷] をクリックしてください。 書式の小文字の部分は、ユーザーが指定するパラメータを表します。大文字の部分 は、表記のとおりに入力する必要があります。 注:MS-DOS のコマンドに関するヘルプ情報は、MSDOSDRV.TXT ファイルにもありま す。また、コマンド プロンプトで、次の例のようにコマンド名に続けてスラッ シュと疑問符 (/?) を入力すると、そのコマンドのヘルプが表示されます。 CHKDSK /? 目次 ==== ACCDATE BREAK BUFFERS/BUFFERSHIGH DEVICE DEVICEHIGH DOS FCBS/FCBSHIGH FILES/FILESHIGH INSTALL/INSTALLHIGH LASTDRIVE/LASTDRIVEHIGH REM SET SHELL STACKS/STACKSHIGH SWITCHES ACCDATE ======= ハード ディスクごとに、最後にファイルにアクセスした日付を記録するかどうかを 指定します。コンピュータを Safe モードで起動した場合は、すべてのドライブの 最終アクセス日の設定が無効になります。また、フロッピー ディスクの最終アクセ ス日は、標準では記録されません。 書式 ACCDATE=ドライブ 1+|- [ドライブ 2+|-]... パラメータ ドライブ 1, ドライブ 2... ドライブ名を指定します。 +|- 指定したドライブのファイルに最後にアクセスした日付を記録する場合は、プ ラス記号 (+) を指定します。ファイルに最後にアクセスした日付を記録しない 場合は、マイナス記号 (-) を指定します。 BREAK ===== Ctrl+C キーが押された場合の拡張チェック機能の設定と解除をします。このコマン ドは、コマンド プロンプトで実行するか、または CONFIG.SYS ファイルに設定して 使います。 プログラムまたは処理の実行 (たとえば、ファイルの並べ替え) を中止するには、 Ctrl+C キーを押します。通常、MS-DOS では、Ctrl+C キーが入力されているかどう かは、キーボードから入力を読み取ったり、ディスプレイやプリンタに書き込みを 行っているときにだけチェックされます。BREAK コマンドを ON すると、Ctrl+C の チェック機能をほかの機能 (ディスクを対象とした読み書き作業など) にまで拡張 できます。 書式 BREAK [ON|OFF] コマンド プロンプトで現在の BREAK コマンドの設定状況を表示するには、次の書 式を使います。 BREAK CONFIG.SYS ファイルでの設定には、次の書式を使います。 BREAK=ON|OFF パラメータ ON|OFF Ctrl+C キーのチェック機能の拡張を有効 (ON) あるいは無効 (OFF) にします。 BUFFERS/BUFFERSHIGH =================== システムの起動時に、指定した量だけディスク バッファ用のメモリを割り当てます。 バッファを上位メモリ領域に読み込む場合は、BUFFERSHIGH コマンドを使います。 これらのコマンドは、 CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 書式 BUFFERS=n[,m] BUFFERSHIGH=n[,m] パラメータ n ディスク バッファの数を指定します。1 から 99 までの範囲の数値を指定しま す。特に指定しない場合は、30 に設定されています。 m 二次的な内部バッファのバッファ数を指定します。0 から 8 までの範囲の数値 を指定します。特に指定しない場合は、0 (二次的なキャッシュのバッファを使 わない) に設定されています。 n や m に範囲外の値を設定すると、実際の値は出荷時の設定値に設定されます。 DEVICE ====== 指定したデバイス ドライバをメモリに読み込みます。このコマンドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 書式 DEVICE=[ドライブ:][パス]ファイル名 [デバイス ドライバ パラメータ] パラメータ [ドライブ:][パス]ファイル名 読み込むデバイス ドライバの場所とファイル名を指定します。 [デバイス ドライバ パラメータ] デバイス ドライバで必要なコマンドライン情報を指定します。 DEVICEHIGH ========== 上位メモリ領域に、指定したデバイス ドライバを読み込みます。デバイス ドライ バを上位メモリ領域に読み込むと、ほかのプログラムで使用できるコンベンショナ ル メモリの容量が増加します。上位メモリが使用できない場合、DEVICEHIGH コマ ンドは DEVICE コマンドとまったく同じ働きをします。 このコマンドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 書式 DEVICEHIGH [ドライブ:][パス]ファイル名 [デバイス ドライバ パラメータ] デバイス ドライバが読み込まれるメモリ領域を指定するには、次の書式を使います。 DEVICEHIGH [[/L:領域 1[,最小サイズ 1][;領域 2[,最小サイズ 2] [/S]]= [ドライブ:][パス]ファイル名 [デバイス ドライバ パラメータ] パラメータ [ドライブ:][パス]ファイル名 上位メモリ領域に読み込むデバイス ドライバの場所とファイル名を指定します。 デバイス ドライバ パラメータ デバイス ドライバで必要なコマンドライン情報を指定します。 スイッチ /L:領域 1[,最小サイズ 1][;領域 2[,最小サイズ 2]... デバイス ドライバを読み込むメモリ領域を指定します。領域を指定しない場合 には、ドライバは使用できる上位メモリ ブロック (UMB) で最大のブロックに 読み込まれ、ほかのブロックはすべて、そのほかのドライバで使用できるよう になります。スイッチ /L を使うと、デバイス ドライバを指定したメモリ領域 に読み込んだり、ドライバが使用できるメモリ領域を指定したりできます。 ドライバを、上位メモリの指定した領域で最大のブロックに読み込むには、ス イッチ /L の後に領域番号を指定します。たとえば、ドライバを領域 4 で使 用できる最大ブロックに読み込むには、/L:4 と指定します。使用できる領域を 一覧表示するには、コマンド プロンプトで MEM /F と入力します。 ドライバをスイッチ /L を指定して読み込むと、デバイス ドライバは指定した メモリ領域しか使用できなくなります。デバイス ドライバには、複数のメモリ 領域が必要なものがあります。この種のドライバを読み込むには、複数のメモリ 領域を指定します。特定のデバイス ドライバでメモリがどのように使われてい るかを調べるには、MEM /M コマンドで、パラメータとしてデバイス ドライバ の名前を指定します。複数のメモリ領域を指定するときは、半角のセミコロン (;) でそれぞれのブロック番号を区切ります。たとえば、ブロック 2 と 3 を 使うときには、/L:2;3 と指定します。 指定した領域にドライバの読み込みサイズ (通常、実行可能なプログラム ファ イルのサイズと同じ) よりも大きな上位メモリ ブロックが含まれているときだ け、そのブロックに目的のドライバが読み込まれます。実行時には読み込み時 よりも多くのメモリを必要とするドライバでは、パラメータ "最小サイズ" を 使って、指定したサイズよりも小さな上位メモリ ブロックに読み込まれないよ うにできます。最小サイズの値を指定すると、ドライバは読み込みサイズと最 小サイズの値よりも大きな上位メモリ ブロックを含む領域に読み込まれます。 /S ドライバが読み込まれているとき、上位メモリ ブロックを最小のサイズに縮小 します。このスイッチを指定すると、メモリの使用を最大限に効率化できます。 通常、このスイッチは MemMaker プログラムで使われます。MemMaker では、デ バイス ドライバのメモリ使用が解析され、そのドライバを読み込むときに、ス イッチ /S が使用できるかどうかが決定されます。このスイッチは必ずスイッチ /L とともに指定し、最小サイズが指定された上位メモリ ブロックにだけ作用し ます。 DOS === 次の 2 つの指定のどちらか、または両方を指定できます。 - MS-DOS が上位メモリ領域へのリンクを維持するように指定します。 - ハイ メモリ領域 (HMA) に MS-DOS 自体の一部分を読み込むように指定します。 このコマンドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 書式 DOS=HIGH|LOW[,UMB|,NOUMB][,AUTO|,NOAUTO] DOS=[HIGH,|LOW,]UMB|NOUMB[,AUTO|,NOAUTO] DOS=[HIGH,|LOW,][UMB,|NOUMB,]AUTO|NOAUTO パラメータ UMB|NOUMB MS-DOS で上位メモリ ブロック (UMB) を管理するかどうかを指定します。上位 メモリ ブロックは、EMM386.EXE のような上位メモリ ブロック供給ドライバに よって作られます。パラメータ UMB を指定すると、上位メモリ ブロックがあ る場合は、MS-DOS がそれを管理します。パラメータ NOUMB を指定すると、 MS-DOS に上位メモリ ブロックを管理させません。この設定は、特に指定しな い限り、NOUMB になっています。 HIGH|LOW MS-DOS プログラムの一部をハイ メモリ領域 (HMA) に読み込むかどうかを指定 します。ハイ メモリ領域に読み込むには、パラメータ HIGH を指定します。 MS-DOS 全体を通常のコンベンショナル メモリに読み込むには、パラメータ LOW を指定します。特に指定しない場合のパラメータの設定は LOW です。 AUTO|NOAUTO CONFIG.SYS ファイルで、HIMEM.SYS、IFSHLP.SYS、DBLBUFF.SYS、および SETVER.EXE を読み込むように指定しなかった場合に、これらのデバイス ドラ イバを自動的に読み込むかどうかを指定します。特に指定しない場合には、 AUTO に設定され、これらのデバイス ドライバが自動的に読み込まれます。ま た、このパラメータを AUTO に設定すると、BUFFERS、FILES、FCBS、LASTDRIVE、 および STACKS コマンドを使った場合でも、自動的に BUFFERSHIGH、FILESHIGH、 FCBSHIGH、LASTDRIVEHIGH、および STACKSHIGH の各コマンドが使われます。パ ラメータ NOAUTO を指定した場合は、上記のデバイス ドライバを読み込むには、 CONFIG.SYS ファイルでそれぞれを読み込むように指定し、上記の〜HIGH コマ ンドを使うには、〜HIGH と正確に指定する必要があります。 FCBS/FCBSHIGH ============= ファイル コントロール ブロック (FCB) で同時にオープンできるファイルの数を設 定します。FCB を上位メモリ領域に読み込むには、FCBSHIGH を使います。これらの コマンドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 FCB は、ファイルに関する情報を格納するデータ構造体です。 書式 FCBS=x FCBSHIGH=x パラメータ x MS-DOS で一度に開くことのできる FCB の最大数を 1 から 255 の範囲で指定 します。特に指定しない場合には、値は 4 に設定されています。 FILES/FILESHIGH =============== 一度にアクセスできるファイルの最大数を設定します。このコマンドを上位メモリ 領域に読み込むには、FILESHIGH コマンドを使います。これらのコマンドは、 CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 書式 FILES=x FILESHIGH=x パラメータ x MS-DOS で一度にアクセスできるファイルの最大数を 8 から 255 の範囲で指定 します。特に指定しない場合の値は 8 です。 INSTALL/INSTALLHIGH =================== MS-DOS システム起動時に、メモリ常駐プログラムをメモリに読み込みます。メモリ 常駐プログラムを上位メモリ領域に読み込むには、INSTALLHIGH コマンドを使いま す。これらのコマンドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 メモリ常駐プログラムは、MS-DOS システムが動作している間、メモリに常駐してい るために、ほかのプログラムを実行している間も使用できます。たとえば、FASTOPEN、 KEYB、NLSFUNC、および SHARE コマンドなどは MS-DOS のメモリ常駐プログラムで あり、INSTALL または INSTALLHIGH コマンドを使うと、これらのプログラムをメモ リに読み込むことができます。 書式 INSTALL=[ドライブ:][パス]ファイル名 [コマンド パラメータ] INSTALLHIGH=[ドライブ:][パス]ファイル名 [コマンド パラメータ] パラメータ [ドライブ:][パス]ファイル名 実行するメモリ常駐プログラムの場所とファイル名を指定します。 コマンド パラメータ "ファイル名" で指定するプログラムが必要とするパラメータを指定します。 LASTDRIVE/LASTDRIVEHIGH ======================= アクセスできるドライブの最大数を設定します。LASTDRIVE のデータ構造体を上位 メモリ領域に読み込むには、LASTDRIVEHIGH コマンドを使います。これらのコマン ドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 指定する値は、MS-DOS が認識できる最後の有効なドライブを表します。 書式 LASTDRIVE=x LASTDRIVEHIGH=x パラメータ x ドライブ名を A から Z までの範囲で指定します。 REM === バッチ ファイル、または CONFIG.SYS ファイルの中の行をコメント (注:釈) 行と します。REM コマンドは、コマンドを無効にするときにも便利です。CONFIG.SYS ファ イルでは、REM コマンドの代わりにセミコロン (;) を使用できます。バッチ ファ イルでは、セミコロンは使用できません。 書式 REM [コメント] パラメータ コメント 無効にするコマンド、またはコメントとして記述する文字列を指定します。 SET === MS-DOS の環境変数を表示、設定、または削除します。 環境変数は、バッチ ファイルやプログラムの動作、MS-DOS の表示や機能を制御す るために使います。多くの場合、SET コマンドは MS-DOS の起動時に環境変数を設 定するために、AUTOEXEC.BAT ファイルまたは CONFIG.SYS ファイルに記述します。 書式 SET 変数名=[文字列] コマンド プロンプトで、現在設定されている環境変数を表示するには、次の書式を 使います。 SET パラメータ 変数名 設定または変更する変数を指定します。 文字列 指定された変数の値にする文字列を指定します。 SHELL ===== MS-DOS が使用するコマンド インタープリタの場所とファイル名を指定します。こ のコマンドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 COMMAND.COM ではなく、独自のコマンド インタープリタを使う場合には、 CONFIG.SYS ファイルに SHELL コマンドを追加して、そのファイル名を指定します。 書式 SHELL=[[ドライブ:]パス]ファイル名 [パラメータ] パラメータ [[ドライブ:]パス]ファイル名 MS-DOS が使用するコマンド インタープリタの場所とファイル名を指定します。 パラメータ 指定したコマンド インタープリタで使用するコマンドラインのパラメータやス イッチを指定します。 STACKS/STACKSHIGH ================= ハードウェア割り込み処理用のデータ スタックを動的に使用できるようにします。 スタックを上位メモリ領域に読み込むには、STACKSHIGH コマンドを使います。これ らのコマンドは、CONFIG.SYS ファイルだけで使用できます。 書式 STACKS=n,s STACKSHIGH=n,s パラメータ n スタックの数を指定します。有効な値は 0 と、8 から 64 までです。 s 各スタックのサイズをバイト数で指定します。有効な値は 0 と、32 から 512 までです。 SWITCHES ======== MS-DOS の特別なオプションを指定します。このコマンドは、CONFIG.SYS ファイル だけで使用できます。 書式 SWITCHES= /F /K /N /E[:n] スイッチ /F 起動時に表示される "Starting MS-DOS" というメッセージの後の 2 秒間の遅 延時間を省略します。 /N F5 キーまたは F8 キーをで、起動コマンドをバイパスできないようにします。 スイッチ /N を指定しても、Ctrl+F5 キーまたは Ctrl+F8 キーを使って、 DRVSPACE.BIN を省略できます。DRVSPACE.BIN をバイパスできないようにする には、DRVSPACE /SWITCHES コマンドを使って、DRVSPACE.INI ファイルに SWITCHES /N の設定を追加します。