CDSDとMSCDEXの組み込み方と、CDSD-STD版の作成方法 SCSI4CD.NHWを使えばWindows上のCD-ROMをT98-NEXTで使用する ことが出来ます。 ただし、実際にT98-NEXT内のMS-DOSでCD-ROMを認識するためには CD-ROMドライバとMSCDEX.EXEが必要になります。 SCSI4CD.NHWがサポートしているCD-ROMドライバは今のところ CDSD-STD/MINIのみです。これはhttp://www.vector.co.jpで 入手できます。("CD-SD"で検索すれば出てきます) MINI版はバイナリが公開されているので通常はこちらを使います。 ・使い方 MINI06.LZHを解凍し、中にあるCDSDMINI.98とMS-DOS6.2や Windows95に付属しているMSCDEX.EXEをT98-NEXT上の仮想ディスク にコピーします。 (MSCDEX.EXEはWindows95の場合C:\Windows\Commandに在ります) その後、CONFIG.SYSに LASTDRIVE=Q DEVICE=CDSDをコピーしたパス名\CDSDMINI.98 /D:CD_101 /I2 を追加してください。上記の指定はCD-ROMのSCSI IDが2の場合 です。Windows上のCD-ROMがATAPIの場合はたいてい/I0 で 大丈夫です。(まれに/I1のこともありますので、動かなかった 場合は書き換えて下さい。) AUTOEXEC.BATには MSCDEXをコピーしたパス名\MSCDEX /D:CD_101 /L:Q と書き加えて下さい。再起動してCD-ROMが読めればOK。 ・CDSD-STD版の作り方。 CDSD-MINI版はバイナリが公開されているので簡単に使えます が、音楽演奏機能がありません。 BGMをCD-DAで鳴らすタイプのゲームを楽しみたい場合などは、 STD版を使う必要があります。 ただ、STD版はソースコードレベルでの公開なので、バイナリ を自分で作る必要があります。 STD版を作るためには、CDSD-STDのソースコードの他に、以下の ファイルをMicrosoft社からダウンロードする必要があります。 ちょっと大きいです。^^; http://www.microsoft.com/ddk/download/98/BINS_DDK.EXE (約2.5MB) http://www.microsoft.com/ddk/download/98/98SETUP.EXE (約3.5MB) ftp://ftp.microsoft.com/softlib/mslfiles/lnk563.exe (約300KB) まずBINS_DDK.EXEと98SETUP.EXEを実行します。実行すると、 共に解凍先ディレクトリを聞いてきますので適当に入力します。 ここでは両方ともC:\DDKTEMPを指定したものとします。 次にC:\DDKTEMP\SETUP.EXEを実行します。[NEXT>]ボタンを押して 最後まで進めます。 次はCDSD-STDソースコードの解凍です。VECTORから取ってきた CDSDSTD2.LZHをC:\CDSDに解凍します。解凍するとSOURCE.LZH というファイルが出てきますので、それをさらにC:\CDSDに解凍 します。 CDSDSTD2.LZHはRev.8版です、Rev.8A版を使いたい場合はVECTOR からSTD8A.LZHを入手してC:\CDSDに上書き解凍してください。 ****************** 注意 注意 注意 ****************** CD-SD STDは音楽再生機能にバグがあります。特にRev.8Aは重大な バグを抱えていて、音楽トラック情報が取得できません。 Rev.8だと音楽トラック情報取得/再生自体は可能ですが、データ を壊す危険性があります。 必ずここに書いたソースコード修正を行ってください。 Rev.8の場合 同梱のCDSDUP.ZIPを解凍し中のREV8UP.EXEをC:\CDSDにコピーして 実行するか、またはIF.ASMの141〜144行目が次のようになっているのを mov ah,es:[bx+1] and ah,0e0h or ah,al mov es:[bx+1],ah このように変更してください。 mov ah,[si+1] and ah,1fh or ah,al mov [si+1],ah Rev.8Aの場合 同梱のCDSDUP.ZIPを解凍し中のREV8AUP.EXEをC:\CDSDにコピーして 実行するか、またはIF.ASMの161行目が次のようになっているのを and ah,0e0h このように変更してください。 and ah,1fh ・REV8UP.EXE,REV8AUP.EXEの作成にはWDIFFを使用しております。  WDIFF作者のT.Nakagawa様に深く感謝いたします。 ****************** 注意 注意 注意 ****************** そして作成用プログラムをコピーします。 C:\98DDK\BIN\WIN98\ディレクトリにある次の3つのファイルを C:\CDSDにコピーします。 ML.EXE ML.ERR EXE2BIN.EXE 続いてlnk563.exeをC:\CDSD下にコピーし、その後実行します。 (lnk563.exeは自己解凍型のZIPファイルです。) これで準備は整いました。なお、もうC:\DDKTEMPとC:\98DDKは 必要無いので削除してしまってかまいません。 最後にMS-DOSプロンプトを開きCD C:\CDSDとしてディレクトリを 移し、ここでASM SCSI2 PC9801 PHOTOと実行します。 作成に成功すればC:\CDDRV.SYSが出来ているはずです。 これをCDSDMINI.98の代わりに使用すれば、音楽演奏機能も使える ようになります。